【運用レポート】沖縄ろうきん x UDトーク!
支援団体向けプランを導入されて活用していただいてる沖縄県難聴・中途失聴者協会様からまた素晴らしい運用レポートが届きました!
こうした聴覚障害者団体様で活用されてる事例が全国に広まってきています。またこうして全面に出すことによって字幕は聞こえのサポートだけではなく理解のサポートにもなることを実感してもらうこともできます。
以下、レポートです。
■沖縄ろうきん x UDトーク!
平成28年9月17日(土)に、県立博物館・美術館で開催された「沖縄ろうきん設立50周年金 シンポジウム」にて、沖難協の協力により、UD トークによる情報支援が設置されました。なんと、観客の方に向けたプロジェクタ投影にも チャレンジするという野心的な試みとなりました。
会場を埋め尽くした約200人近くの方達に、シンポジウムの内容をほぼリアルタイムで「字幕化」して様子をお見せできた事は、今後の沖縄県内における、UDトークの普及に大きくつな がるかと感じています。
■ UDトーク設置の舞台裏
開始一時間前に会場に到着した私(渡久地)が真っ先に行ったことは、会場の音響設備の確認です。
持参した「iRig2」(iOS端末に音声を出力する アダプタ)に、音響設備の音声出力プラグを接続し、会場マイクの音がしっかりと入ってるか どうかを確認すること。これが上手く行かないと、今回のシンポジウムでのUDトーク運用が非常に難しくなってしまいます。
結果として、会場の音響担当の方と協力してすんなり音が取れたのでホッとしました。ろうきんの担当者である内間さんも、一番それが心配だった模様です(笑)。リハーサルなしで本番に望むのは心臓に悪いな、と改めて実感した次第でありました。
■ UDトーク運用のコツ
今回のシンポジウムでは、音響機材から音声を取得する、というのが運用の前提条件でしたが、万が一に備えて、Bluetoothマイクx2台も 用意しておりました(最後の手段として)。
また、音響機材とiPhoneをまず接続し、今度 はiPadとプロジェクタを接続。その後iPhoneとiPadをWi-Fiで接続し画面を同期させるという少し複雑な方法を選択肢ました。
こう書くと難解な感じに見えますが、やっていることは実は非常にシンプルだったります。年内に沖難協会員の皆様にも、UDトークの詳しい使い方の解説と、設置手順などを時間をかけてご紹介したいと思います。
■ 貧困の現状と市⺠運動がもつ可能性
シンポジウムでは「沖縄県における貧困」をどう捉え解決していくか、ろうきん運動をどうこれから展開していくか、が基調講演とパネルディスカッションを通じて話し合われました。
シンポジウムの中で何度も出てきた「市⺠運動」という言葉が、これからの沖難協の活動のキー(鍵)になるのではと感じます。
情報保障により対等の立場になった難聴者の力 を、どんな形で市⺠社会に還元していくか、と言った命題に対し、沖難協として明確な答えを 用意しておく必要があるのではないかとも。それが何なのかが朧気に見えてきた今回の、シンポジウム参加でありました。