増上寺薪能(たきぎのう)プレイベント「能の愉しみ」

増上寺薪能(たきぎのう)に向けてのプレイベント「能の愉しみ」が開催されました。

9月15日(土)の午前に増上寺光摂殿(こうしょうでん)講堂にて9月29日(土)の薪能のチケットを購入した人対象のプレイベント「能の愉しみ」が開催されました。演目の解説やポイント、実際に使用される能面を触ることができるなど、能楽ファンにとってはたまらないイベント。たくさんの方が参加されました。
毎年薪能は「橘の会(たちばなのかい)」さんがバリアフリー鑑賞企画を立ち上げており、そこでUDトークをご利用いただいております。会場の左手にスクリーンと手話通訳を配置。ご希望の方にはスマホで字幕が見れるようにサポートをしました。

能は固有名詞のオンパレード!そういうのも細かく登録をして準備。また途中で能のデモンストレーションを行うときには用意した詞章をPC版のUDトークでタイミングで出力。音声認識とオペレーションでみなさんに楽しんでいただきました。特に詞章を出していくところではみなさんスクリーンに目が行きました。
29日の薪能では「アプリ席」も販売されこちらほぼ完売とのこと。伝統芸能とテクノロジーの融合です。

午後からは橘の会さん主催の「聞こえない人のための増上寺ガイドツアー」が開催されました。こちら案内をしていただく方にBluetoothマイクをぶらさげていただきみなで一緒に回りました。

こちらも固有名詞のオンパレードなので事前に登録とリアルタイムに追加をしていきながら、聞きながらスマホで編集したり「歩きながらPCで編集キット(仮称)」を利用して回りました。途中の説明で「なんだろう?」と見に来た外国人の方にもiPadを渡して体験していただきましたが、とても驚かれていました。

こうした少人数のガイドツアーでの運用は先月ご報告したカンボジア旅行のノウハウはとても良く活かせました。次のステップとしてはこの音声を遠隔地に送りそこで音声認識の編集をしながら字幕を見てもらえると現地で動く人を減らすことができてもっと手軽に導入ができるのではないかと思います。とはいえ、今回のように気心知れた団体で自分たちでサポートしながら参加するのも面白いと思います。

メガネディスプレイやVRゴーグルなど、増上寺の方にも体験していただきました。冗談の様な本気の世界、でもこれから当たり前になっていく世界をちょっとだけ先取りです。


いま能や歌舞伎など日本の伝統芸能のバリアフリー、ユニバーサル対応は各社団体で取り組まれています。先日行われた長野県安曇野市の薪能もUDトークを使って字幕とメガネディスプレイで行われました。

なかなか敷居が高いと思われがちな能ですが、字幕があるととてもわかりやすくて初心者でも楽しめると思います。ぜひ29日本番、アプリ席で体験してください。

橘の会
https://tachibanano-kai.wixsite.com/tachibananokai
チケットはこちらから
https://www.zojoji.or.jp/news/522.html