【運用レポート】第34回 増上寺薪能

増上寺薪能での文字支援サポート、今年で3年目になります。今年は天気にも恵まれ非常によい能楽体験となりました。

今回もバリアフリー席とアプリ席が用意されました。バリアフリー席は聴こえないかたと今回は弱視の方が数名、アプリ席は一般の方でスマートフォンやタブレットによる字幕を見ながら鑑賞をしたいかたの席です。

法要や能・狂言の舞台部分は橘の会が作成したバリアフリー能字幕をタイミング出し、場内放送や挨拶のスピーチ部分は音声認識で。スタッフ側で切り替えることで手元にシームレスに字幕を送出することができました。

また今回、EPSONのMoverio(メガネ型ディスプレイ端末)を数台用意し鑑賞に使用して頂きました。薪の明かりの舞台のちょうど下に浮かぶ字幕。幽玄の世界とITの融合です(笑)

アプリ席の方でもたくさんの方がご自身のスマートフォンで能や狂言の詞章をご覧になられていました。字幕は顔文字で感情表現(これがまた狂言にはぴったり!)や背景描写などを少し補足で挟むことでより一層楽しむことができたのではないかと思います。

ぜひ来年は外国語対応なんかをやってみたいなと思いました。字幕を作成する方は大変だと思いますがw

UDトークは入力としての音声認識よりも文字情報を配信するためのツールとして非常に柔軟な運用ができます。ぜひそうした場面でもUDトークが活用されていくといいと思います。

関係者の皆様、多大なご協力感謝します。
また来年実現できることを楽しみにしています。

【増上寺薪能:文字支援サポート付鑑賞会】
主催:橘の会
共催:シアターアクセシビリティネットワーク
協力:大本山増上寺、Shamrock Records株式会社